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地域に根付いた伝統行事が、馬の扱いをめぐって各地で内容の見直しを迫られている。乗馬中に馬をむちで繰り返し打つなどの行為が「虐待」にあたるとして、動物愛護団体らによる刑事告発の動きが広がっているためだ。
告発の多くは、行事のあり方に一石を投じることが目的とみられるが、歴史継承と動物愛護のはざまで、地域が揺れている。
「大変驚いている。時代の流れとともに、人馬の安全に配慮してきた。今後はさらなる注意喚起を徹底し、馬主、観客双方が楽しめる大会にしたい」。宮城県北東部に位置し、人口1万4千人ほどの涌谷町。遠藤釈雄町長は1月27日、こんなコメントを発表した。
書類送検は「寝耳に水」
県警が同月21日、馬が重り…